26.02.09
『職場の安全』熱中症対策は会社の義務です!
屋内・屋外で多発するリスクを、工場・倉庫の現場仕様で減らす
真夏日が当たり前になった今、熱中症は「個人の体調管理」だけで片づけられない職場災害です。
特に屋内でも高温化しやすい工場や倉庫では、天井からの輻射熱、空調の効きムラ、滞留する熱気、休憩導線の悪さが重なり、対策が遅れるほど事故の確率が上がります。
企業には安全配慮義務があり、予防の仕組みを整えることは経営課題でもあります。
本稿では、アイピック株式会社が現場改善で培った視点から、実行しやすく効果の出やすい対策を3つに整理して解説します。
1. 熱中症は「職場の安全」そのもの:会社の義務と現場の現実
屋内・屋外で多発、特に工場・倉庫で起きやすい理由
熱中症は屋外作業だけの問題ではありません。工場や倉庫のように天井が高く、機械や照明が発熱し、外気が流入しやすい環境では、屋内でも温湿度が上がりやすくなります。
さらに、金属屋根や折板屋根の施設では、日射で熱せられた屋根・天井面が強い輻射熱となって降りてきます。
空調を稼働させても、熱源と熱だまりが勝ってしまえば、作業エリアの体感温度は想像以上に上がります。
こうした状況で「水分を摂ってください」「休憩してください」だけを周知しても、休憩場所が遠かったり、休憩所が暑かったりすれば実行されません。
対策はルールではなく、現場の設計で成立させる必要があります。
統計が示す危険信号:増える猛暑日と職場の熱中症
気候の長期トレンドを見ても、熱中症対策は「毎年の一過性のイベント」ではありません。
国内の猛暑日は増加傾向にあり、現場の温熱環境は年々厳しさを増しています。
救急搬送の統計でも、夏期には熱中症による搬送者数が大幅に増える年が繰り返し観測されており、職場でも同様のリスクが高まります。
特に製造・物流のピーク時期と重なると、繁忙による休憩の取りづらさが加わり、事故につながりやすくなります。
安全配慮義務の観点では、予見可能な危険を放置しないことが重要であり、「現場の暑さが常態化している」こと自体が、対策強化の根拠になります。
2. 解決策①:区画と動線を整え、暑熱リスクを「現場設計」で下げる
パーテーションで「涼しい場所」を作り、休憩を実行可能にする
工場・倉庫の熱中症対策で見落とされがちなのが、休憩の実効性です。
休憩指示が出ていても、休憩場所が作業エリアと同じ温熱環境なら回復が遅れます。そこで有効なのが、パーテーションによる簡易な区画です。
たとえば空調が届きやすい位置に休憩区画を設け、外気の流入や熱だまりの影響を受けにくいレイアウトにするだけで、体感温度の差が生まれます。
アイピック株式会社はパーテーションメーカーとして、現場の寸法や運用に合わせた区画設計を提案できます。
固定壁よりも変更がしやすく、繁忙期やレイアウト変更に合わせて改善を回せる点も、現場にとって大きな利点です。
暑い工程を「分ける」ことで、体調不良の連鎖を止める
高温工程の近くで待機や検品が行われていると、暑熱曝露が連続し、本人が気づかないうちに深部体温が上がります。
作業者はまじめなほど無理をしがちで、結果として体調不良が連鎖し、ライン全体の安全余力が落ちます。
パーテーションで熱源工程と周辺作業を緩やかに分離し、熱気の拡散を抑え、風の流れを整えると、同じ空調能力でも効き方が変わります。
さらに動線を整理して「冷える場所に必ず通る」導線を作ると、休憩・給水が自然に起こりやすくなります。設計で行動を支えると、個人任せの対策よりも再現性が高まります。
3. 解決策②:天井の輻射熱を抑える遮熱施工で、根本原因に手を打つ
屋根・天井が熱くなると、空調だけでは追いつかない
工場・倉庫の暑さを語るとき、温度計の数値だけでは説明しきれないのが輻射熱です。
太陽で熱せられた屋根や天井が放つ熱は、人体側が「照らされる」ように受け取り、同じ室温でもつらく感じます。
結果として、空調を強めても効いた実感が出にくく、電力コストだけが増えるケースが起こります。
統計的にも、近年は夏の極端な高温日が増えており、屋根面の温度上昇はより顕著になりがちです。熱の入口を抑える発想がないと、毎年の猛暑で同じ問題が繰り返されます。
アイピックの遮熱材「ハルクール」施工で、輻射熱を抑えて作業環境を安定化
アイピック株式会社では、工場や倉庫の天井からの輻射熱を防ぐ遮熱材「ハルクール」の施工にも対応しています。
暑さの根本要因が屋根・天井面の熱にある場合、遮熱で熱の侵入を抑えることで、作業エリアの体感改善と空調効率の向上が期待できます。
現場では「スポットクーラーを増やしても焼け石に水」「場所によって暑さが違いすぎる」といった悩みが起きがちですが、遮熱は環境のベースラインを整える対策です。
区画(パーテーション)と遮熱(ハルクール)を組み合わせると、熱の拡散を抑えながら冷やした空気を活かしやすくなり、改善の打ち手が一段強くなります。
4. 解決策③:ルールを「運用できる形」に落とし込み、事故ゼロの仕組みへ

「気づける」「止められる」現場にするための運用設計
熱中症対策は設備だけでは完結しません。大切なのは、早期に異常へ気づけること、そして作業を止められることです。
繁忙時ほど「あと少し」が積み上がり、症状の申告が遅れます。だからこそ、休憩のタイミングが個人判断に依存しないよう、工程設計と責任者の判断基準を揃えることが必要です。
たとえば、暑い工程ほど短いサイクルで休憩が回るように作業割りを見直し、休憩場所が近く、涼しく、入りやすい状態にしておくと、ルールが実際の行動に変わります。
工場・倉庫では屋外搬入やトラック対応も混在するため、屋内外の往復で体温調整が乱れやすい点も踏まえ、導線上に回復できるポイントを設ける発想が効いてきます。
統計で見る重要性:重症化は一気に進む、だから未然防止が要になる
熱中症は段階的に悪化する一方で、現場では「急に倒れた」ように見えることが少なくありません。
救急搬送のデータが毎夏のように増減しながら高水準で推移していることは、予防が追いついていない現実を示唆します。
特に高温多湿の環境での連続作業は、本人の自覚が追いつかないまま重症化し得ます。
未然防止の鍵は、環境を整え、行動が自然に起こる設計にし、さらに緊急時の対応を迷わず実行できる状態にしておくことです。
アイピック株式会社が得意とする区画設計や遮熱施工は、運用を支える土台として機能し、教育やルールが生きる現場づくりに直結します。
熱中症は、屋外だけでなく屋内の工場・倉庫でも多発します。
企業の義務として必要なのは、注意喚起だけではなく、暑さの原因を減らし、休憩と回復が機能する現場設計へ落とし込むことです。
アイピック株式会社は、現場に合わせたパーテーションの区画提案に加え、天井からの輻射熱を抑える遮熱材「ハルクール」の施工にも対応しています。
暑さの「入口」を抑え、空調の効きを活かし、動線と区画で運用を回す。まずは現場の課題を整理するところから、具体的に進めてみてください。



